言わずと知れた明延鉱山の明神電車。廃止後も多くの車両が保存されその姿を留めています。今回は明延鉱山学習館にて保存されている電気機関車No.1とNo.2を紹介します。

①No.1 1941(昭和16)年日本輸送機製10トン機(製番1375)
明神電車の軌間が500mmの時代に導入された古参兵。導入直後の762mm軌道への改軌に伴う改造で早々に原形は失われてしまった様である。明神電車の改軌が1941年であり同車の製造年と重なることから原形で活躍した期間はかなり短かったのだろうか。最後まで鉱石運搬専用機として活躍し、廃止後は兄弟のNo.2とともに故郷の明延鉱山学習館前に安住の地を得た。
明延01
IMG_7209
IMG_7216
②No.2 1941(昭和16)年日本輸送機製10トン機(製番1376)
No.1の双子の弟に当たる機関車で、そっくり同じ同形機である。そして同じ運命を辿っている。
明延02
IMG_7250
③遠隔操作用有線機器車
No.1とNo.2は鉱車編成の両側にこの遠隔操作用の有線機器車を挟んで連結され運用していた。これにより終点での機回しが省略されていた。有線機器車も2両が保存され、当時の編成が再現されている。
IMG_7221
IMG_7249
再現された鉱石列車の編成。当時は30両ものグランビー鉱車を連ねていたという。
IMG_7252