2015年3月で閉山されたJFEミネラル武蔵野鉱業所武蔵白岩鉱山、そこでは最後まで鉱山鉄道が運行しており、日本の鉱山鉄道最後の楽園として多くのファンを魅了していました。私はついに現役の姿を見ることが出来ませんでしたが、今回は那珂川整流鉄道保存会で保存された3両のバテロコを紹介したいと思います。

①1993(平成5)年トモエ電機工業製6トン機
最後に入線したバテロコで閉山まで主力機として活躍していた。この機が来る以前はそこまで有名ではなかったのかネットなどで見る写真は殆どこの機である。運転席から解放テコを扱えるようになっているのが面白い。車番は無いようだがバッテリーには3-3と3-4の番号がある。トモエ電機製の同形機は現在もトンネル工事等で活躍している。那珂川ではしばらく原色を保っていたが現在はバッテリー部に茶色のラインが追加された。
H27 11/1 那珂川整流鉄道保存会(馬頭運送)にて。
-武蔵野無番01
H28 4/9 那珂川整流鉄道保存会にて。
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②1966(昭和41)年神鋼電機製6トン機
武蔵白岩鉱山がタンカルの生産を開始したのが1966年とのことなので、同機はそれと同時に導入されたものと思われる。こちらも解放テコを運転席から扱うことができる。最近動いていたという情報は見かけないので1993年の新車導入から完全な予備機になってしまった模様。この機も車番は無くバッテリーは3-1と3-2を装備する。トモエのバッテリーはこの続番か。那珂川では塗装が変更されて大きくイメージが変わってしまった。
H27 11/1 那珂川整流鉄道保存会(馬頭運送)にて。
武蔵野無番03
H28 4/9 那珂川整流鉄道保存会にて。
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③1966(昭和41)年神鋼電機製4トン機
前者と比べると少し小柄な4トン機。神鋼製6トン機と同じ製造年であるので同時に導入されたものと思われる。6トン機が主力だとするとこの機は小運転等に使用されていたのだろうか。こちらも長らく使用されていなかったようで痛みが目立つ。キャブを取ってしまえばその辺の4トンバテロコと変わらなそうであるが、神鋼電気のそれはあまり見かけないのでちょいレア認定して良いのではないだろうか。それにしても平凡な形のバテロコも自動連結器とキャブを装備するだけでこんなに機関車らしくなるとは驚きである。そしてチャームポイントのベルがとても良い。産業ロコらしい黄色塗装だったが現在は謎の錆止め?塗装が施されている。
H27 11/1 那珂川整流鉄道保存会(馬頭運送)にて。
武蔵野無番02
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H28 4/9 那珂川整流鉄道保存会にて。
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